ベンディング金型編
1-12)曲げ形状の種類
曲げ加工形状は数多くあり、製品寸法、精度によっては一回で曲げられず複数回の曲げ加工、複数の金型を使用する事があります。
近年では効率・安全・品質を向上させるために専用金型が開発され活用されています。
曲げ形状例
①ヘミング曲げ
②段曲げ
③V曲げ
④カーリング
⑤U曲げ(1)
⑥U曲げ(2)
⑦ハット曲げ
⑧パイプ曲げ
今回は①ヘミング曲げと②段曲げを取り上げ、専用金型を下記にご提案します。
① ヘミング曲げ
ワークの縁を折り曲げてつぶす加工方法で、製品強度の確保・安全面対策用途を主な目的とした曲げ加工です。
標準金型で加工を行うと、折り曲げ部分の段差等、板金品質にバラツキが発生する場合があるだけでなく、
曲げ用とつぶし用の2種類の金型が必要です。
【対象商品】フェザーヘミング
ヘミング曲げ専用金型「フェザーヘミング(ダイ)」は2工程のヘミング曲げが1種類の金型で加工可能です。
コーナーヘミングから分割ヘミングまで対応し、油圧機械のトン数バラツキ環境でも調整が容易に可能です。
1工程目 鋭角曲げ
2工程目 つぶし曲げ
1工程目 鋭角曲げ
2工程目 つぶし曲げ
② 段曲げ
段差がある形状を加工する方法で、「Z曲げ」とも呼ばれています。
段曲げはV曲げを2工程で行う方法がありますが、専用金型を使用する事で、1工程で加工可能です。
2工程段曲げ加工例
2工程曲げの例をあげました。
標準金型を使用すると安価で済むメリットがありますが、工程数が多くなり、寸法が不安定になりがちです。
また、材料の位置決めが困難な為、経験値が必要な場合が多くあります。
【対象商品】DANSAR
段の高さと同じ厚みのシムを挟み込むだけで、段の高さが簡単に調整できます。
油圧機械のトン数バラツキ時も調整が容易にでき、寸法精度が安定します。
今回ご紹介した金型詳細はお気軽にお問い合わせください。