パンチング金型編 基礎編
1-11)パンチプレス用語集(さ行)
サブゼロ処理
0℃以下の低温度に冷却する処理。
金型にサブゼロ処理を施すことにより、残留オーステナイトをマルテンサイト化させることが出来ます。
このことにより、耐摩耗性向上および経年変化防止の効果が得られます。
通常サブゼロ処理は寒剤にドライアイス(-86℃)を使用して行いますが、残留オーステナイトを全てマルテンサイト化させることが出来ません。
これに対し、超サブゼロ処理は、液体窒素(-196℃)を使用して急冷するため、残留オーステナイトを全てマルテンサイト化させることが出来、組織の微細化と微細炭化物の析出により耐チッピング性・耐摩耗性がさらに向上します。
さん幅
抜き穴の隙間のこと。
さん幅が狭いと「さん部」にネジレや変形が発生します。
通常さん幅は、SPCC・アルミで板厚の2倍以上、ステンレスで板厚の4倍以上必要となります。
さん幅が狭い抜き加工を行う場合は、板押え力を強くしたり、ガイドクリアランスを狭くするなどの対策を行うようにして下さい。
皿絞り
C面取り
シャー角
弱スプリング仕様の金型
上型用のスプリングで標準のスプリングより弱い(バネ定数が小さい)スプリング。
サンドイッチ鋼板のような柔らかい材料を加工した場合に発生するガイドマークを解消することが出来ます。
シャットハイト
ダイ下面からストライカー下死点までの距離。