パンチング金型編 基礎編
1-4)抜き用金型の各部名称
タレットパンチング金型はいくつかの部品で構成されています。
また、使用する機械によっても金型のスタイルは異なります。
ガイドタイプ金型
ガイドタイプ金型は、プレスストライカーの加圧力をヘッドで受けてその力をパンチボディに伝え、パンチ刃先とダイにてワークを打ち抜きます。
また加工後は、スプリングの反発力によりガイド・ストリッパーでワークを保持しパンチ刃先より引き離します。
1) パンチボディ、ダイ
パンチボディの刃先とダイでワ-クを打ち抜きます。
2) ストリッパ-
加工時ワ-クを押さえる部分。加工後この部分でワ-クよりパンチ刃先を引き離します。 (これをストリップと言います。)
3) ガイド
この部分をタレットに挿入し、パンチボディを保持、ガイドします。
4) ヘッド
ストライカ-の力を直接受けドライバ-・パンチボディに伝える部分。
図1の金型構造の場合は、回転させてパンチ長さを調整します。
5) スプリング
加工中はワ-クを押さえ、加工後はワ-クよりパンチ刃先を引き離します。
コイルスプリング・ウレタンスプリング・皿バネ等を使用します。
6) ドライバ-
パンチボディを取り付ける部分。
また、ドライバ-とパンチの間にシムを入れパンチ長さの調整をします。
7) リテ-ナカラ-
ガイドを取り付ける部分。スプリングを保持する役目もします。
8) DPリング
パンチボディとリテーナカラーの隙間へのゴミの進入を防止します。
図1
1/2・1-1/4
図2
2~4-1/2
ホルダータイプ金型
ホルダータイプ金型は、プレスラムの加圧力を機械的に連結されたホルダー・パンチボディに伝え、パンチ刃先とダイにてワークを打ち抜きます。
また加工後は、ラムがホルダーを強制的に引き上げます。
(1) 標準タイプ(ウレタンタイプ)
標準仕様。シンプルな構造で安価。
(2) 板押えタイプ
追い抜き加工に適しています。
(3) バルカンツール
ストリップ力を強化した金型。
ホルダータイプ金型の各部名称と機能
標準タイプ
板押えタイプ
バルカンツール
1) パンチホルダ-
パンチを保持する部分。ホルダ-上部はラムと直接連結されます。
2) ボディ
タレットに挿入され、パンチ・パンチホルダ-の案内の役目をします。
3) キー
タレットとホルダ-の位置決めを行います。
また、タレットに装着時、
金型を所定の位置に保持する役目もします。
(この他の部品につきましては、ガイドタイプ金型をご参照下さい。)