パンチング金型編 実践編
2-5)いろいろな異形抜型
タレットパンチプレスでの抜き加工には、様々な形状の異形抜型を使用します。
多数個取りにはジョイント型
一枚のワ-ク(シ-ト)で多数個の製品を加工する場合、その製品をつなぎとめるため、ジョイント型を使用します。
- ジョイントの方法としては、
- 1)
ミクロジョイント
- 2)
ワイヤージョイント
- があります。
ミクロジョイント
小さなジョイント部で製品を母材に固定し、加工後にワ-クに振動を与え切り離す方法です。
1)コーナー部をジョイントする場合
角・長角で外周抜きを行い、右図の様にコーナー部を切り取らず、一部つないでおく。
ジョイント部詳細
図1.ミクロジョイントの加工例
(コーナー部をジョイントする場合)
2)直線部をジョイントする場合 (コーナー部にRがある場合)
ジョイント部詳細
図2.ミクロジョイントの加工例
(直線部をジョイントする場合)
ミクロジョイントの数・幅はワ-クの板厚、材質や製品の形状、大きさによって異なります。
上記寸法を参考に、実際加工して確認していただく事をお勧めします。
ワイヤージョイント
大きな製品をつなぎとめる場合は、ミクロジョイントより大きなワイヤージョイントを使用します。
角部のR付けにはコーナーラジアス型
製品の角部にRをつける時は、コ-ナ-ラジアス型(CR型)を使用します。
代表的なコ-ナ-ラジアス型には、以下の様なものがあります。
標準的な形状 | つなぎ目がきれいな接線付 | ジョイント型兼用タイプ |
大きな穴加工には追抜き用アール型
- 抜き金型のサイズ以上の穴を抜く場合は、
- 1)丸金型で追い抜き加工を行う方法
- 2)アール金型で追い抜き加工を行う方法
- があります。
丸金型で追い抜く場合 | ア-ル金型で追い抜く場合 | ア-ル金型でジョイントを付けた場合 |
抜き面が波状になります | 中心部は丸型又は角型で抜き落とし外周をア-ル型で追い抜く | ジョイント部を設け、加工終了後にジョイントをはずす |