パンチング金型編 実践編
2-11)ビニール貼り材料のカス上がり対策
材料表面にキズ防止のビニールを貼った材料の抜き加工を行なうと、ビニールが完全に切断されず材料に残り、打痕が発生したり、カス上りを起こす要因となります。
対策
1)まず第一にパンチ及びダイの切刃をシャープな状態に保つ
切刃が磨耗した状態で抜き加工を行なうと、ビニールが切断されません。
通常より短い間隔での再研磨をお勧めします。
特に角形状パンチのコーナー部は磨耗し易いのでご注意下さい。
2)抜きのクリアランスを通常より狭くする
また、ガイドクリアランスを狭くして、抜き穴の際を押える事によりビニールの伸びを少なくする方法も有ります。
図1.パンチとダイのクリアランス
図2.パンチとガイドのクリアランス
3)パンチのダイへの入り代を増す(パンチ全長を長く調整する)
図3.パンチの入り代
4)交換する
パンチ刃先にウレタンキッカーが付いている場合は、
それが劣化している場合は新しいものに交換して下さい。