よくある加工の悩み
【解決方法】パンチング加工のバリ対策~バリが大きくなる原因とクリアランス設定~
考えられる原因と対策
抜き加工後のバリ(カエリ)増大は、クリアランス不適合・刃先摩耗(再研磨時期超過)・カス上がり等による刃先への悪影響・材料条件の変化が重なって発生しやすい不具合です。
「最近急に増えた」場合は、金型の摩耗進行や芯ズレ・異物混入などの変化点が隠れていることが多く、品質・後工程負荷・金型寿命に直結するため早期の切り分けが重要です。
原因1:クリアランスが適正でない(大きすぎ/偏り)
【主な原因】
- ・板厚・材質に対してクリアランスが過大で、カエリが増えやすい
- ・上下金型の芯ズレでクリアランスが均等になっていない
- ・材料変更(硬さ・引張強さ)後も条件据え置き
<考えられる対策>
- ・クリアランスを「適正」に設定し直す(材質・板厚別の目安表で確認)
- ・タレット芯ズレ/位相ズレ、取付状態、異物混入を点検する
- ・ロット変更・材質変更時は試し抜きでバリ量を確認して微調整する
原因2:パンチ・ダイ刃先の摩耗(再研磨タイミング超過)
【主な原因】
- ・刃先のダレ・欠けで「せん断」より「破断」傾向になっている
- ・ヒット数増加で摩耗が進み、カエリが大きくなる
<考えられる対策>
- ・カエリ量の増加を合図に、再研磨・交換を実施する
- ・再研磨時は冷却・手順不良による刃先劣化を避ける(研磨後の処置も含めて管理)
- ・使用頻度の高い金型は寿命対策品の採用も検討する
原因3:カス上がり等で刃先状態が悪化し、バリが増える
【主な原因】
- ・抜きカスが上がる/噛むことで、刃先に悪影響(圧着・欠け・摩耗促進)
- ・カス排出不良が継続し、バリ増大が加速する
<考えられる対策>
- ・カス上がりの発生状況を確認し、原因(吸着・油膜・磁気・カエリ等)を切り分ける
- ・排出性を改善する対策ダイ・周辺対策品を検討する
- ・ダイホルダー周辺の清掃・異物混入防止を徹底する
原因4:材料特性(軟質材・難加工材)やロット差
【主な原因】
- ・アルミ等の軟質材でバリが出やすい/条件に敏感
- ・ロット差で同条件でもバリ量が変化する
<考えられる対策>
- ・材料特性を前提に、押さえ条件やクリアランスの見直しを行う
- ・ロット変更時はバリの出方を事前確認し、条件を微調整する
コニックの提案
コニックでは、バリ(カエリ)を「刃先だけの問題」とせず、クリアランス設計/刃先メンテナンス/カス挙動まで含めて再現性よく抑える考え方を推奨します。
- ・クリアランスの適正化でカエリ発生を抑制
- ・再研磨・交換の適切な運用で品質を維持(バリ増加=研磨サイン)
- ・バリが残る前提の工程を減らすなら、成形で面取りするバリ対策金型の採用も有効
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バリ(カエリ)の発生要因と対策の考え方を解説したガイドです。
